上田招魂社について

【上田招魂社説明板碑文より】

「当招魂社は戊辰戦役従軍の戦死者をはじめ日清日露の戦争を経て今次の大東亜戦争に至る間国家の為尊き命を捧げられた人々の英霊をまつる御社であります」

上田招魂社は1868年戊辰（ぼしん）の年に始まった“戊辰戦争”以来、“大東亜戦争”（太平洋戦争）で亡くなわれた上田・小県地域の戦没者5936柱をお祀りしている神社です。

上田招魂社例大祭

上田招魂社例大祭は毎年4月22日に斎行されます。

例大祭の様子を順序に従い写真を中心にお伝えします。

修祓

参進する前に神職及び参列者は手水をとり社務所前に整列して、祓詞（はらえことば）とともに大麻（おおぬさ）で祓い清めを行いました。御本社へ向かいました。

宮司一拝

御本社に入り、所定の座につきます。神事の開始が告げられ、宮司が神前にて拝礼し、同時に参列者も拝礼しました。
 

御本殿の御扉の錠を外す

続いて、警蹕が揚げられる中、御本殿の御扉が開けられました。

献饌

神前にお米、酒、塩をはじめ、海の幸、山の幸などの神饌が供えられました。

祝詞奏上

宮司により神前にて祝詞の奏上がされました。

玉串を奉り拝礼

宮司が玉串を奉り拝礼し、神職がそれにならい拝礼、続いて参列者代表が玉串を奉り拝礼、その他の参列者はそのばで拝礼しました。

※“玉串を奉り拝礼”とは玉串奉奠（たまぐしほうてん）し拝礼すること。

 撤饌（てっせん）

神前に供えられたお米、酒、塩をはじめ、海の幸、山の幸などの神饌が下げられました。

御扉を閉める

御本殿の御扉が閉められました。

宮司一拝

宮司にならい神職、参列者が拝礼されました。

散開

拝礼の後、神事は終了となりました。

挨拶にて

神事が終わり、上田招魂社氏子総代長であり上田遺族会会長である“池内宜訓”氏、上田招魂社崇敬奉賛会会長でであり元上田市長の“竹下悦夫”氏、上田招魂社宮司であり神社庁上小支部長である“甲田圭吾”宮司から挨拶がありました。

現在の社殿は大正12年に建てられ、老朽化が著しく、戦争で国のために尊い命を捧げた戦没者の霊を祀り、二度と悲惨な戦争を起こさない平和の礎として後世に残して行かなければならないという想いから遺族会の皆さんを始めとして2015年に「上田招魂社崇敬奉賛会」が設立され、奉賛金を募り改修工事がされ、現在、概ね改修工事が出来たそうです。

平和への願いとして、紹介された悲しくも切ない19歳の特攻隊員が八代上空を経て戦地に向かう朝、お母さんに宛てた遺言は感慨深いものでした。

また、「陽光桜」のお話もありました。上田招魂社の入り口左右に「陽光桜」があります。

陽光桜について

ご存じの方もいるかと思いますが、第二次世界大戦中、愛媛県三内村で青年学校の教員であった“高岡正明”さんは「またこの桜の下で会おう」と教え子を戦地に見送ったそうです。

戦後、戦死した生徒たちの冥福を祈り、教え子が戦死した異国の地に平和の象徴として桜を送ることを決意し、極寒のシベリアや熱帯のジャワなどの気候に耐えられる桜を30年の歳月をかけ、つくりました。それが「陽光桜」です。

「陽光桜」は国内外に5万生本以上が届けられたそうです。“高岡正明”さんは2001年享年92歳で他界されましたが、その意志を引き継がれた方々によって、現在では20カ国30万本ほどの桜が花を咲かせているそうです。

2015年に笹野高史主演の映画「陽光桜－YOKO THE CHERRY BLOSSOM－」が公開されました。

ご案内

「上田招魂社崇敬奉賛会」では御賛同を頂ける方に改修工事に関する奉賛金のご協力をお願いしています。

【お問合せ先】

上田遺族会会長・上田招魂社氏子総代長のご挨拶はこちらをご覧下さい。