酒米作って、戸沢活性化プロジェクト!
“戸沢酒米作りプロジェクト”・・・どんど焼き!!
戸沢自治会の活性化を目的として、酒米作りを通して国選択無形文化財に指定されている“戸沢のねじ行事”を盛り上げようと立ち上げたプロジェクトです。
今年、平成30年2月15日に「戸沢酒米作りプロジェクト委員会」が発足され、活動プランや計画が作られスタートすることとなりました。具体的には“戸沢ブランドの日本酒を作る”、酒米のわらを使った“わら馬作り”、酒米の米粉を使った“ねじ作り”などを目的に活動されます。
また、育てられる酒米は酒造好適米水稲新品種の“ひとごこち”です。
“ねじ”は米の粉にお湯を加え練り上げたものを野菜や果物、花、動物などの形にし、赤や緑の食紅で色づけされたのち蒸し上げて作られます。中にはあんこが入っているそうです。
毎年2月8日ころにその“ねじ”を台車に乗った“わら馬”(藁で形作られた馬)に背負わせ、子ども達が戸沢地区の中心にある道祖神の前まで引いていきます。道祖神に“ねじ”をお供えし、子ども達の無病息災、健やかな成長を祈ります。
その後、お供えしたねじをお互いの子どもの成長を願い交換し合われ、わら馬を引きながら家に持ち帰ります。家に着くとわら馬を屋根に投げ上げます。これは災いをわら馬に背負ってもらい、天高く昇っていってくれるようにとの願いからだそうです。このようにして行われるお祭りが“戸沢のねじ行事”です。
戸沢地区の中心にある道祖神
わら馬
色々な形に作られた“ねじ”
道祖神にお供えされた“ねじ”
1月14日(月)に「戸沢酒米作りプロジェクト委員会」が主催となって酒米を育てた田んぼで“どんど焼き”が行われました。
昨年以来、酒米である“ひとごこち”は収穫され、脱穀され、精米されてお酒となる仕込みを待っています。
“ひとごこち”の一部は脱穀されたのち米粉にされ戸沢地区の各家庭に配られました。同時に藁も配られ“しめ縄”や“正月飾り”などに使われてお正月に飾られたそうです。
戸沢地区のどんど焼きについてプロジェクトの相談役的存在である牧内勝年(まきうちかつとし)さんにお話しを聞きました。
戸沢地区では以前、住民の皆さんが公民館などに集まって“どんど焼き”が賑やかに行われていたそうです。刻と共に参加される方がだんだんと少なくなっていき、いつしか行われなくなってしまったそうです。
今回の「酒米作って、戸沢活性化プロジェクト!」の作ったお米、藁を切っ掛けに「地域行事をもっと住民の皆さんと盛り上げていこう」と言うことで実に三十数年ぶりに戸沢地区の“どんど焼き”をおこなうことになったそうです。
牧内さんを含め、昔を知る人達にとって一年の無病息災、五穀豊穣を願うどんど焼きの風習が戸沢の地区に戻ってきたことを喜んでいました。
“ひとごこち”は酒米として適していると言われる酒造好適米で長野県農事試験場で育成されたお米の品種です。
どんど焼に集まったしめ縄や正月飾りなど
牧内勝年さん
どんど焼きが始まる時間が迫ってくると、戸沢地区の皆さんがカラフルな繭玉団子のついた木の枝を持って集まり始めました。
この繭玉団子は“ひとごこち”の米粉を練って食紅などで色づけされたものです。
“戸沢酒米作りプロジェクト”にいつもご家族で参加されている佐藤さんご一家も前日から繭玉団子を作っての参加です。さすがにネジづくりになれているようで、繭やフルーツ、野菜の形に作られた繭玉団子は色合いも形も素晴らしいできでした。
繭玉団子と佐藤さんご一家