酒米作って、戸沢活性化プロジェクト!
岡崎酒造株式会社さんで戸沢の酒米「ひとごこち」を酒仕込み!
【戸沢酒米作りプロジェクト】
平成30年2月15日に「戸沢酒米作りプロジェクト委員会」が発足され、戸沢自治会内の遊休農地を田んぼに開墾、整備して酒米“ひとごこち”が育てられました。
収穫された酒米“ひとごこち”が遂に仕込まれ、お酒になります。
「まいぷれ上田・東御」では発足以来“酒米作って、戸沢活性化プロジェクト!”の活動を取材し特集としてお伝えしています!
2月1日(金)に上田市にある岡崎酒造株式会社さんで「戸沢酒米作りプロジェクト委員会」が育てた酒米“ひとごこち”が待ちに待った酒仕込みがあり取材させて頂きました!
今回の仕込みにはプロジェクトの実行委員長の宮島泰弘(みやじまやすひろ)さんも仕込みに参加しました。
寛文5年(1665年)に創業を開始して350年余りかつての北国街道の宿場町である上田市の柳町に地酒酒蔵とショップがあります。
岡崎酒造株式会社さんは菅平水系の水を使い、長野県産の酒造好適米(酒造りに適したお米)である“美山錦”や“ひとごこち”を使用して350年余り蔵の“住み付き酵母”と伝統の技が合い交わって、美味しいお酒が作られています。
岡崎酒造株式会社さんの銘柄『信州亀齢(しんしゅうきれい)』は純米大吟醸を始めとして大吟醸、純米吟醸、特別純米、純米酒、特別限定(「夏の純吟ひとごこち」、「ひやおろし美山錦」など)、があり大変人気です。
岡崎酒造株式会社
関東信越国税局酒類鑑評会で最優秀賞頂きました。
<信州亀齢は、2015年関東信越国税局酒類鑑評会の吟醸部門におきまして、
最優秀賞(第一位)を、純米部門でも優秀賞を受賞させていただきました。
蔵元としてこのような賞をいただける事は大変光栄です。
今後も酒造りに精進して参ります。是非、「信州亀齢」をおためしください。
平成二十九酒造年度 全国新酒鑑評会で金賞を頂きました。
全国新酒鑑評会は、新酒を全国的に調査研究することにより、製造技術と酒質
の現状及び動向を明らかにし、清酒の品質と製造技術の向上に資するとともに
国民の清酒に対する認識を高めることを目的としています。全国規模で開催さ
れる唯一の新酒鑑評会で、日本酒の発展に果たす役割は極めて大きいものです。
岡崎酒造株式会社のHPより
岡崎謙一さん(代表取締役社長)
代表取締役社長であり、350年の伝統を引き継ぎ、限定吸水・箱麹・小仕込で手造りされていて今では貴重になった地酒の蔵を大切に守っていらっしゃいます。
また、「酒米作って、戸沢活性化プロジェクト」には田植えを始め、稲刈りなどに参加され、今回の酒米づくりに多大な貢献をされています。
岡崎美都里さん(女性杜氏)
奥様の美都里さんは2003年から杜氏(とうじ)をされています。女性杜氏は全国に25人程度しか居ないそうで、その1人です。
ご夫婦で岡崎酒造株式会社の酒蔵を守り更なる美味しいお酒づくりを研究されています。
岡崎謙一さん
岡崎美都里さん
※ここからは“ひとごこち”が仕込まれる様子を順を追ってお伝えしていきます。
今回「戸沢酒米作りプロジェクト委員会」で育てられた“ひとごこち”は約420kgでした。
醸造タンクは約810kgのお米が必要となるため、今年は他の地域で収穫された“ひとごこち”と一緒に醸造され、「信州亀齢」として出来上がる予定です。
酒米を蒸す機械を甑(こしき)と言います。甑で70℃~80℃に酒米が蒸されます。
酒造りにおいてこの蒸し工程を非常に重要な工程になります。
蒸される“ひとごこち”
蒸し上がり覆いを外す
蒸し上がった“ひとごこち”
蒸された酒米は解され、長さ5mほどの放冷機を通って約6℃~7℃程に冷やされます。
ここでの冷却が後の発酵に非常に影響があるそうです。
岡崎酒造株式会社さんの蔵人の木内主城(きうちかずき)さんとプロジェクト委員会実行委員長の宮島泰弘さんが蒸し上がった“ひとごこち”を放冷機に移す作業から始まりました。
蒸された“ひとごこち”を放冷機に移す
木内さんと宮島さん
放冷機の入り口で酒米が解される
放冷機で冷やされていく酒米の状態や冷却の状態などを杜氏の岡崎美都里さんが入念にチェックしていました。
冷却状態をチェックする岡崎美都里さん
放冷機で冷やされた“ひとごこち”はパラパラの状態になりエアシューターで仕込みタンクに運ばれます。
岡崎酒造株式会社さんでは鮮度管理を重視されていて各工程までの移動距離を短く取られているそうです。
冷却された“ひとごこち”
エアシューターで仕込タンクへ
タンクに投入される“ひとごこち”
仕込水と麹米、酵母、蒸し米を入れ酵母を増殖させるための工程になります。
もろみの発酵を促す酵母を増殖させ大量に作ることから「酒の母をつくる」と言う意味から酒母(しゅぼ)づくりと言うそうです。
良く混ざり合うように櫂(かい)という攪拌用の棒でタンク内をかき回します。
この後、岡崎酒造株式会社さんにおいて酵母はゆっくりと増えていきます。
日本酒の仕込みは初揃(はつぞろえ)になり、踊(おどり)といって何も加えない日を経て、 “仕込み水”、“蒸し米”、“麹米”を加える仲添(なかぞえ)、留添(とめぞえ)をしていきます。
この工程において、酵母を順調に増殖させていくためには温度管理が最も重要で1日に0.5℃程度づつ温度を上げていくといった徹底した温度管理がされていきます。
櫂で撹拌する宮島さん
仕込まれた状態をもろみと言うそうです。仕込まれた後、麹がデンプンを糖分に変え、酵母が糖分をアルコールに変える米麹仕込みが進みます。発酵と糖化同時に進むことを並行複発酵といい、他の酒類にはない日本酒独特の発酵だそうです。
27日から28日ほどかけて発酵した醪(もろみ)は、圧搾機で搾られ、新酒が出来上がります。新酒は、ろ過され、加熱され、貯蔵され、瓶詰めされます。
3月上旬には「戸沢酒米作りプロジェクト委員会」が育てた“ひとごこち”のお酒「信州亀齢」が味わえることになります。
圧搾機
酒瓶
仕込みも無事終わり皆さんで撮影
写真左から) 木内主城さん・岡崎美都里さん・宮島泰弘さん・岡崎謙一さん
「まいぷれ上田・東御」では「戸沢酒米作りプロジェクト委員会」の酒米“ひとごこち”で出来た岡崎酒造株式会社さんの「信州亀齢」が出来ましたら取材をさせて頂きたいと思います。
また、「戸沢酒米作りプロジェクト委員会」の皆さんが味わう様子も取材させて頂きたいと思います。
美味しいお酒に仕上がることが楽しみです。
名称 | 岡崎酒造株式会社 |
住所 | 長野県上田市中央4-7-33 |
連絡先 | 0268-22-0149 |
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