「まいぷれ上田・東御」取材レポート
“しおだSUNダイズ”が活動経過と取組みを母袋市長に説明
12月21日(木)上田市役所本庁舎第一応接室にて“しおだSUNダイズ”の皆さんをはじめ、ネットワーク型の“6次産業化”を成し遂げた皆さんが市長表敬訪問されました。
塩田地域の若手農業者5名で活動している“しおだSUNダイズ”が生産している主力品種「ナカセンナリ」大豆を地元へ広めるPRをしてきました。特にここ1年程は塩田の“とっこ館”を拠点として様々なイベントも行ってきました。
上田市事業者と連携・協力を深め、この度「ナカセンナリ」大豆が、“武田味噌醸造株式会社”で限定醸造味噌「華城下(はなじょうか)」として商品化され、“アリオ上田店”で販売されることになり、それに伴い、今までの活動と商品化及び販売に至る経過説明や商品紹介などを行うため、市長表敬訪問がされました。
6次産業化とは農林水産業者が生産、食品加工、流通・販売までを一体で取組む経済活動をいいます。生産(1次産業)、食品加工(2次産業)、流通・販売(3次産業)を架ける(1×2×3)と6となることから6次産業化というそうです。
“しおだSUNダイズ”の皆さん(Tシャツを着ている方々)
◆しおだSUNダイズ
“大豆で広がる地域の和運動”を展開し活動されています。「ナカセンナリ」大豆は上田地域外では高評価を貰っているのですが、地元地域ではまだ認知度が低く、その良さが知られていないことから「ナカセンナリ」大豆を地域にもっと広め、出来れば上田地域のメーカーさんなどによって商品化が出来ればと考えていたそうです。
イベントを通して“武田味噌醸造株式会社”とのご縁ができ、限定醸造味噌「華城下」が商品として実現化したそうです。
◆武田味噌醸造株式会社
武田晴太郎さんは「ナカセンナリ」大豆を使用した味噌を作りたいと思い、“農産物マーケティング推進室”に訪問し相談した際、“JA信州うえだ”を紹介され「ナカセンナリ」大豆を試験的に仕入れ味噌を仕込んだそうです。それが「華城下」となりました。
「華城下」というネーミングは、城下町で華やかに栄えて来た上田が未来に向かいもっと華やいで欲しいという想いを込めて、“武田味噌醸造株式会社”の“市川詢子”さん(武田晴太郎さんのお姉さん)によって付けられたそうです。
“とっこ館”で行われたイベント「北沢氏の料理ショー」で“しおだSUNダイズ”、“王鷲美穂”さんと出会い、そこで「ナカセンナリ」をPRするために「味噌から塩田を見てみよう」と味噌講座(全3回)が企画され、現在も開催されています。
◆株式会社イトーヨーカ堂 アリオ上田店
佐々木義政さんが“武田味噌醸造株式会社”に商談で訪問した際、上田産「ナカセンナリ」大豆の味噌があることを知り、オリジナル商品としてアリオ上田店で販売することを企画し、実現することに至ったそうです。
12月28日“アリオ上田店”で限定で40個販売することとなっています。今後は2ヶ月に1度程の限定販売をしていく予定だそうです。
また、昨年“農産物マーケティング推進室”がアリオ上田店で農産物直売イベントを試験的に行ったことを機に、“農産物直売所「あさつゆ」”専用売り場が設けられていています。“アリオ上田店”では地元農産物や加工品を積極的に販売されています。
◆Ohisama 王鷲美穂さん
上田市合併10周年記念事業「信州上田ベジフルなないろスイーツコンテスト」ベジタブル部門で最優秀賞になり、商品化した「上田ブラウニー」の原材料となる大豆や大根を選定、調達するため“農産物マーケティング推進室”に訪問し相談したところ、「上田ブラウニー」に適した「ナカセンナリ」大豆を知り“JA信州うえだ”から調達することになったそうです。
また、現在“とっこ館”で「ナカセンナリで四季を楽しむ♪料理教室」として全4回で開催されています。第3回目は「華城下」を使った料理教室でした。
大鷲美穂さんが発案した「華城下」と「うえだみどり大根」を使った「うえだみどり大根の味噌グラタン」は地産地消メニューとして、冬限定で上田市にある居酒屋さんで頂けます。
★「まいぷれ上田・東御」では第2回目、第3回目の「ナカセンナリで四季を楽しむ♪料理教室」を取材し掲載していますので是非ご覧下さい。
◆とっこ館
“しおだSUNダイズ”塩澤さんが「塩田せんなりきな粉」を販売するにあたり“農産物マーケティング推進室”に訪問し相談したところ、“とっこ館”を紹介され、西澤館長が快諾し、とっこ館で販売されることになったそうです。その際、とっこ館の使命“地域からの発信”において地元の若者達の支援をしていこうと考えられ、“しおだSUNダイズ”が行うイベント拠点として、また情報発信基地として協力することになったそうです。
「北沢氏の料理ショー」は“しおだSUNダイズ”が手がけたイベントで、今回のネットワーク連携の起点になったそうです。
★とっこ館でのイベント情報
2018年2月17日(土)塩田産大豆「ナカセンナリ」の味噌仕込み講座
2018年3月10日(土)塩田産大豆「ナカセンナリ」で春を楽しむ♪料理教室
が開催されます。詳しくは“とっこ館”にお問合せください。
司会:農林部・農産物マーケティング推進室
小相澤室長
“しおだSUNダイズ”
(代表)宮澤敏弘さん
“武田味噌醸造株式会社”
武田晴太郎さん
“株式会社イトーヨーカ堂 アリオ上田店”
佐々木義政さん
“Ohisama”
(主宰)王鷲美穂さん
“とっこ館”
(館長)西澤むめ子さん
【しおだSUNダイズ】(1次産業)
(代表)宮澤敏弘さん、(副代表)小林圭一さん、塩澤好太郎さん、若林真之介さん、皆瀬斗武さん、(事務局:JA信州うえだ)岡田実さん
【武田味噌醸造株式会社】(2次産業)
(みそソムリエ)武田晴太郎さん
【株式会社イトーヨーカ堂 アリオ上田店】(3次産業)
(加工食品担当マーチャンダイザー)佐々木義政さん
【Ohisma(料理教室)】
(主宰)王鷲美穂さん
【とっこ館(塩田の里交流館)】
(館長)西澤むめ子さん
2年程前、JAに訪れた際「上田には、ナカセンナリという評判の大豆がある」と聞き、列んでいる「ナカセンナリ」を使った商品を見たところ、全ての商品が市外の業者によって商品化されている事にたいへん残念な思いをした記憶がある。
地域で地産を6次産業化に結びつけたいと、行政として大きなテーマに掲げている。生産、食品加工、流通・販売が散々しているものを地域で一気通貫を図りたいと考えていた。今日皆さんの話を聞いて散々していた産業が連携され、実現できたことは地域の自信になると感じた。
生産者が苦労して生産した良い物を如何に良い製品に作り上げ、流通させるか、飽くなき挑戦であります。皆さんと行政とで知恵を出し合い、更なる努力していかなければならないと感じた。
母袋創一市長
母袋市長と参加者の皆さんで「華城下」を「うえだみどり大根」につけて味噌を味わったり、「華城下」で作られた味噌汁を試飲したり、「華城下」で作られた「うえだみどり大根」が入った「味噌グラタン」を試食されました。
限定醸造味噌「華城下」と「うえだみどり大根」を試食
「塩田せんなりきな粉」を手にする母袋市長
12月28日に“イトーヨーカ堂 アリオ上田店”で限定40個販売される
限定醸造味噌「華城下」
母袋市長と表敬訪問された皆さんで記念撮影