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「まいぷれ上田・東御」取材レポート

あの美味しい味噌“華城下”の仕込みを取材

武田味噌醸造株式会社さんで塩田産「ナカセンナリ」大豆の味噌“華城下”の仕込み!

3月29日(木)に上田市にある武田味噌醸造株式会社さんで塩田産「ナカセンナリ」大豆の限定醸造味噌「華城下(はなじょうか)」の仕込みがあり取材させて頂きました!

 

武田味噌醸造株式会社さんのご紹介

 昭和5年に武田兵助商店の味噌醤油醸造部門として発足され、現在は長野県上田市中央に【本社・工場】があり、埼玉県朝霞市に【東京支店】があります。味噌は年間2,000t生産されています。

 製造工程にこだわり、旨み成分が強く残る大豆のシャワー浸水や品質のバラツキを無くす為に大豆、米、食塩の順に少しずつ時間をずらしながら混合させる三点混合方式などで美味しい味噌づくりをされています。

武田味噌醸造株式会社(直売所:菱屋)

限定醸造味噌「華城下」

 塩田産「ナカセンナリ」大豆は「まいぷれ上田・東御」でも何度か紹介させて貰いましたが、塩田地域の若手農業者5名で活動している“しおだSUNダイズ”さんが生産している主力品種で甘みと旨味が特長の大豆です。

 その塩田産「ナカセンナリ」大豆は“武田味噌醸造株式会社”さんが限定醸造味噌「華城下」として商品化され、“アリオ上田店”さん定販売されている6次産業化された地元の商品です。

 

 

限定醸造味噌「華城下

作り手のご紹介

 「華城下」はいつも“武田味噌醸造株式会社”の武田晴太郎さんと市川絢子さんによるほぼ手作りです。ちなみにお二人はご姉弟です。

 武田晴太郎さんは武田味噌醸造株式会社の4代目であり、味噌製造技能士2級、みそソムリエとして活躍されています。市川絢子さんはナチュラルフード・コーディネーター、みそソムリエとして活躍されています。また、“華城下”の名付け親です。

写真:“地産地消シンポジウムinとっこ館”にて

味噌仕込み

 

大豆を蒸す

 「華城下」の味噌づくりの材料は大きく分けて「ナカセンナリ」大豆塩水味噌麹から作られます。

 一晩水に浸けられ、戻された「ナカセンナリ」大豆を圧力鍋で蒸されますが、ここで重要なのが温度と圧力で、秒単位に時間管理されて均一に蒸されていきます。

 大豆を煮る味噌メーカーもあるそうですが、蒸すことで大豆本来の味が抜けないそうです。

塩田産「ナカセンナリ」大豆

水で戻された「ナカセンリ」大豆

 蒸し上がっていく状態を常に管理

味噌麹をほぐす

華城下」は「ナカセンナリ」大豆の甘さと旨味を引き出すため、専用の味噌麹を使用して作られます。その味噌麹を丁寧にほぐして混ぜやすくしておきます。

白く育った味噌麹

手で丁寧に一粒一粒になるようにほぐされます

チョッパーのセット(大豆を挽く機械)

 大豆を挽く為のチョッパーは毎回作業終了と同時に入念に洗浄され、雑菌やホコリ、ゴミが混入しないように衛生管理が徹底されていて、作業する時に合せて確認しながら組み付けられます。

チョッパーの心臓部、スクリューの取付

重さは16.5kgもあります

大豆を投入する上部の口

 部品の組付けが完了

蒸し上がり

 温度、圧力を調整し、時間管理された蒸し作業が終了すると、蒸気が抜かれ「ナカセンナリ」大豆が取り出されます。

 蒸し時間は非常に重要で堅すぎても、柔らかすぎてもいけないそうで、余熱で柔らかくなり過ぎないように取り出されると同時にすぐ冷まされます。

 「ナカセンナリ」大豆の蒸し上がり

ナカセンナリ」大豆の取出し

 均一に蒸し上がり、冷やされた「ナカセンナリ」大豆

ミンチにする

 冷まされた「ナカセンナリ」大豆はチョッパーでミンチされます。口取りといって最初にミンチされて出てきた部分を捨てます。これはゴミや異物が万が一混入しているかもしれないための品質基準だそうです。

ミンチされた大豆の重さは塩水と味噌麹との最適な配合率があるため、綿密にグラム単位で計量されます。この日もロス率は計算されていて、余すこと無く、ほぼ定量でした。

 ミンチにされた「ナカセンナリ」大豆

 グラム単位に計られる

いよいよ撹拌

 攪拌機もチョッパー同様に毎回、入念に洗浄されています。

ミンチされた「ナカセンナリ」大豆、味噌麹が投入され、撹拌が始まりました。塩水は少しずつ注入していきます。

 攪拌機内の中心部は混合にムラがあるため、少し撹拌されたところで止めて中心部から外側に移動させます。これを数回繰り返して撹拌は終了となります。

 綺麗に洗浄された攪拌機

 攪拌機はこんな大きさ

 「ナカセンナリ」大豆と「華城下専用の味噌麹

 撹拌しながら塩水を注入

 均一に混合するため中心から外側へ移動

 均一に混合されて取出し

桶に詰められて完了!

 味噌を桶に詰めていきます。このとき空気が入らない様に少しずつしっかりと押し固めていきます。大量に作る場合は足で踏み固めながら詰めていくそうです。これは空気に触れてカビが生えたりして変色しないようにするためです。表面も空気に触れないようにラップがしっかりと掛けられて完了です。

 

今回仕込んだ味噌は約6ヶ月ほど熟成されて、気温にもよるそうですが、8月~9月には美味しい「華城下」として完成され販売されます。

 

※「華城下」はアリオ上田店さんでの限定販売品となります。

 しっかりと押し固められた味噌

 最後にラップが掛けられます

 完了!後は熟成

武田味噌醸造株式会社 “味噌直売所 菱屋”のご紹介

 

武田味噌醸造株式会社さんで製造された味噌は柳町にある工場に隣接した“味噌直売所 菱屋”で販売されています。

 

豊富な種類の味噌商品

定番商品」、「無添加」、「業務用」、「贈答用」、「その他」とたくさんの味噌商品が販売されています。

 残念ながら、「華城下」は現在、アリオ上田店さんでの限定販売品なのでこちらでは販売されていません。3月に限定販売された約150個のうちいくつかあるようですので、ご希望の方はお早めにどうぞ。

 

人気の「寒仕込」

 なかでも真冬の寒い時期に仕込まれた「寒仕込」は季節限定の人気商品です。袋詰めと量り売りがあります。寒い時期に仕込まれた味噌は特に美味しいのだそうです。

 それは温度が高い時期の仕込みは発酵が早く進むのに対し、寒い時期に仕込まれた味噌は発酵がゆっくりと進み、夏頃に一挙に発酵が進み、熟成されて香りと味が増すのだそうです。また、寒い時期には雑菌の繁殖も少ないことで上質な味噌になり易いのだそうです。

 信州上田の冬の寒さが美味しい味噌も作り出してくれます。

 

 街並みに調和した素敵な佇まいのお店

 店先に咲く綺麗な花

 いろいろな味噌商品

 袋詰めの“寒仕込

量り売りの“寒仕込

 まいぷれ上田・東御」では塩田産「ナカセンナリ」大豆をキーワードとして、これまでいろいろ取材をさせて頂いています。

 大切に育てられた塩田産「ナカセンナリ」大豆は今「華城下」として熟成に入り大切に育てられています。熟成が進み、美味しい味噌に仕上がることが楽しみです。

 

 名称 武田味噌醸造株式会社
 住所 長野県上田市中央4丁目12番21号
連絡先  0268-22-2280
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