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酒米作って、戸沢活性化プロジェクト!

酒米作って、戸沢活性化プロジェクト(2019)!(その1:田植え)

“戸沢酒米作りプロジェクト”・・・田植え!!

 

戸沢酒米作りプロジェクト

 

戸沢自治会の活性化を目的として、酒米作りを通して国選択無形文化財に指定されている“戸沢のねじ行事”を盛り上げようと立ち上げたプロジェクトです。

平成30年2月15日に「戸沢酒米作りプロジェクト委員会」が発足され、活動プランや計画が作られスタートすることとなりました。具体的には“戸沢ブランドの日本酒を作る”、酒米のわらを使った“わら馬作り”、酒米の米粉を使った“ねじ作り”などを目的に活動しています。

また、育てられる酒米は酒造好適米水稲新品種“ひとごこち”です。

 

戸沢のねじ行事

 

 “ねじ”は米の粉にお湯を加え練り上げたものを野菜や果物、花、動物などの形にし、赤や緑の食紅で色づけされたのち蒸し上げて作られます。中にはあんこが入っているそうです。

 毎年2月8日にその“ねじ”を台車に乗った“わら馬”(藁で形作られた馬)に背負わせ、子ども達が戸沢地区の中心にある道祖神の前まで引いていきます。道祖神に“ねじ”をお供えし、子ども達の無病息災、健やかな成長を祈ります。

  その後、お供えしたねじをお互いの子どもの成長を願い交換し合われ、わら馬を引きながら家に持ち帰ります。家に着くとわら馬を屋根に投げ上げます。これは災いをわら馬に背負ってもらい、天高く昇っていってくれるようにとの願いからだそうです。このようにして行われるお祭りが“戸沢のねじ行事”です。

戸沢地区の中心にある道祖神

道祖神にお供えされた“ねじ”

わら馬

色々な形に作られた“ねじ”

田植え

 

待ちに待った田植え

 プロジェクトメンバーが何度も代掻き(しろかき)をした田んぼに今年も待ちに待った田植えの時期がやってきました。

6月2日(日)は、5月の真夏とも思える暑さも和らぎ、田植えにはちょうど良い陽気でした。

 何枚かある田んぼのうち、今回は3段になっている小さな田んぼ1枚を手植えによる田植えが行われました。

 参加者は30名ほど。昨年も参加されたご家族も多く、戸沢地区の方や上田地域各地からの参加でした。

 

 

ひとごこち

 植えられた苗は“ひとごこち”、酒米として適していると言われる酒造好適米長野県農事試験場で育成されたお米の品種です。

子供達に楽しい思い出作り

田植えの前に子ども達は田んぼの中で泥遊び、走り回ったり、泥を掛け合ったりと上から下まで泥だらけ。

日頃は泥んこ遊びを思い切りする機会のない子供達は大喜びでした。

プロジェクト実行委員長宮島泰弘(みやじまやすひろ)さんは「子供達が土に触れて思い切り遊んでくれる姿を今年も見れてとても嬉しです」と泥遊びをする子供達を見ながら笑顔で話してくれました。

泥んこ遊びをする子供達

田植え開始

プロジェクト実行委員長宮島泰弘(みやじまやすひろ)さんから「子供達にふだんあまり馴染みのない田植えを泥んこ遊び気分で楽しんでほしい」と挨拶があり田植えの開始となりました。

最初に田植え紐を張りをします。これは稲の生長に欠かせない日光が苗にバラツキ無く、ふんだんに当るように間隔を付け、苗を植えます。そのためのモノサシです。

プロジェクト実行委員長の宮島泰弘(みやじまやすひろ)さん

田植え紐を張る様子

田植えを教える

今回の主役は子供達といっても良いほど子供達の参加がありました。

今や大人でも手で田植えをした経験が少なくなった時代、参加した子供達の殆どが初体験で、まずは苗の植え方を教えることからとなりました。

プロジェクト実行委員長の宮島泰弘さんを始め、プロジェクトメンバーが教えていました。

田植え紐の印に合わせ、3本ほどの苗を3本の指で掴み、田んぼに指し植えていきます。そのときの持ち方や植える深さをやレクチャーしていました。

田植えを教える

宮島さん

田植えを教える

実行委員長の宮島泰弘さん

田植えを教える

委員会事務局の牧内一浩

苗が植え揃って

最初は戸惑いながら植えていた子供達も徐々にコツを覚え、大人と一緒にスピードアップ。田んぼにみるみるうちに苗が植えられ、40分程で苗が植え揃えられました。

田植え始めの様子

半分あたりの様子

終盤の様子

田植えを終えてお茶とお菓子で休憩

今年も参加の大野さん一家

田植え完了!

こうして予定された人の手による田植えは完了しました。

 

今年の収穫見込み

昨年は約300坪の田んぼから約540kg(420kg)のひとごこちが収穫され、酒造好適米としての等級も上位評価で立派なお酒になりました。

今年はその品質の良さもあり、作付面積を倍の約600坪に増やしたそうです。単純に計算すると1080kg(820kg)が収穫されることになります。

お酒を作る醸造タンクは約810kgのお米が必要で、昨年は満たない分を他の地域のひとごこちを合わせてお酒になりました。

今年は戸沢のひとごこちだけで醸造出来る可能性があり、楽しみです。

※()内の数字はお酒にするため、精米された時のお米の重さになります。

作業を終えて笑顔の宮島さん

ひとごこちの田植えが終わった田んぼ

この戸沢酒米作りプロジェクトの酒米づくりは単にお酒だけを目的にしているわけではありません。

収穫されたお米(ひとごこち)を米粉にしてねじの材料にしたり、藁はわら馬の材料に使ったりとお米を通じて戸沢地域の伝統行事を通じて地域の活性化に勤しんでいます。

その活動の中のイベントとしての田植えもあります。あえて手で植えることにはお米に愛着を持って貰いたいと言う意味があります。また、ねじの行事を始めとした文化を次世代に継承していく目的もあり、それが『酒米作って、戸沢活性化プロジェクト』の活動です。

今後の作業

田植えが終わると、水の管理が重要で田植えの後は1週間~2週間位は水温や地温を上げ、生育を促すために水を浅めにするそうです。また、地中で発生するガスを抜いたり、分けつや倒れにくくするため水を抜く“中干し”や“除草”という作業が行われます。

プロジェクトメンバーの方々はこれからも田んぼの管理に余念が無いそうです。

お酒が出来るまでを取材します!

「まいぷれ上田・東御」では今年もお酒が出来るまで長期に取材をさせて頂き、随時“「まいぷれ上田・東御」取材レポート”でご紹介していきます!

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